■寒地型芝の主要病害と防除

３．ピシウム病

宿主はベントグラス、ブルーグラス、ライグラス、フェスクなど。パッチは淡褐色または茶褐色、不定形で大きさは様々。種まきや芝張り後、間もない幼少期に発生しやすいです。

年間を通じて発生しますが、特に高温期に発生が著しいです。クモの巣のようにも見える菌糸体が見つかることがあります。

４．赤焼病

宿主はベントグラス、ブルーグラス、ライグラス、フェスクなど。小さなパッチから急速に拡大し、広範囲に発展します。

パッチの周縁部は灰紫色で、中央部は回復してリング状になることがあります。ピシウム性病害で、風通しや水はけが悪かったり、雨期や高温時に発生し易いです。クモの巣のようにも見える菌糸体が見つかることがあります。

土壌pHがアルカリ性になると発生が助長される傾向にあります。水はけが悪いところに発生しやすいため、排水をよくします。風通しをよくすることも大切です。靴の裏や芝刈り機などで伝播しないように注意します。

適合する殺菌剤を散布することにより防除します。予防散布がおすすめです。枯死している場合は、張替えや種まきを行います。

５．炭疽病

宿主はベントグラス、ブルーグラス、ライグラスなど。パッチは黄色、褐色、赤褐色など、円形または不定形で、大きさは直径5～50センチ程度で様々。地下部も侵害します。放置すると葉も減少して裸地化していきます。

サッチ層が厚いと発生しやすいので、サッチコントロールが大切。窒素（Ｎ）不足になると発生しやすいので、施肥に注意をします。

適合する殺菌剤を散布することにより防除します。予防散布がおすすめです。

発生後の回復には時間を要します。枯死している場合は、張替えや種まきを行います。