▼ 病害・害虫・雑草から芝生を守る!総合防除(IPM)の考えかた。
病害・害虫・雑草から芝生を守る!総合防除(IPM)の考えかた。
病害や害虫、雑草に悩まれている方は多いです。確かに農薬を使えば効果があるかもしれない。
でも、できるだけ使いたくない方へ。
今日はそのためのお話です。
・・・。分かりにくいので、言葉を置き換えると、「農薬はなるべく少量で済むようにしましょう!」 となります。この総合防除の方法には次の6つがあります。
INDEX
1.法律的方法(芝の選定に関わる)
植物検疫法によって、外国からの農作物に付着して進入する有害生物を未然に防止します。
海外旅行に行かれたことがある方はご存知かと思いますが、帰国の際に空港で植物検疫の案内があるのはそのためです。
植物検疫は、安全な芝種子を提供するためにとても大切ということが分かりますね。
当店の芝種子は、主にアメリカから輸入をしています。厳しい植物検疫をパスしていますから、安全な芝種子です。農林水産省の検疫官のみなさん、いつも守ってくれてありがとう!
厳しい植物検疫に合格した芝種子はこちら
種は品質がとっても大事。だからプロも使ってます♪
2.遺伝的方法(芝の選定に関わる)
環境や、病害虫などの有害生物に対する抵抗性が高い芝生を採用します。
例えば、クリーピングベントグラスを考えている場合、「ペンクロス」より、ニューベントグラスと呼ばれる「CY-2(登録品種)」を採用します。
苗でも種子でも、芝の特性を理解して選定することが大切ですね。みなさんにはどの芝生がよいのでしょうか?
繁殖方法はこちら。
3.生物的方法(芝の選定から管理に関わる)
天敵、内生菌(エンドファイト)、線虫類、性フェロモン、鳥類の捕食の利用などです。
例えば、ムクドリなどの小鳥はシバツトガやスジキリヨトウなどの幼虫を食べてくれます。
内生菌を有する芝(ペレニアルライグラスやトールフェスク)は、害虫(シバツトガ、シバオサゾウムシ)に耐性があります。
たくさんの小鳥がお庭にいる場合は、害虫を食べているのかも知れませんね。
4.物理的方法(造成から管理に関わる)
草取り、害虫誘引によるトラップ、捕獲器や防除器(モグラや猫)の活用などです。日々のお庭で草取りはすぐにでもできそう。
防除器はお庭の見張り番ですね。こちらを参考に。
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畑、芝庭、花壇を守る!
5.耕種的方法(造成から管理に関わる)
芝生の生育環境の整備や管理作業により有害生物の発生回避や抑制をする方法で、総合防除の中心(IPMの考え方)です。日照の確保、芝刈り、排水、サッチング、水まきや施肥など広く関係してきます。お庭の環境整備をしていくことで、きっと効果が高まるはず。
「なるほど芝生の豆知識。」では耕種的方法の話題を様々な視点から話をしていますのでご覧ください。こちらで紹介している豆知識の中でコレと思うことがありましたらぜひ実行してみましょう!
こちらを参考に。
6.化学的方法(造成から管理に関わる)
農薬を使う方法です。効果が期待できるのでどうしても頼りがちになりますが最後の手段。しかし、被害を甚大なものにしないためにも、予防または初期防除がとても重要なのはいうまでもありません。
薬剤の正しい選定と 適期適量を守り、散布機器を活用して散布します。散布には腕前も試されますので、散布技術の向上に努めましょう。
こちらを参考に。
この6つの考えかたにより、芝生のお手入れを行っていきます。耕種的方法を中心に防除に努め、病害や害虫、雑草から芝生を守りましょうね!